組合員から投稿

差別と分断が持込まれた参議院選挙
2025年7月20日投票で行われた参議院選挙。私はこの選挙で「日本人の賃金が低いのは外国人のせい」「外国人が優遇されている」「高齢の女性は子供を産めない。若い女性に子供を産んでもらう」「日本人ファースト」などの差別と分断を持ち込んだ政党が伸びたことに危惧を感じています。
そして、この党に煽られて、自民党の石破首相は「外国人との秩序ある共生社会推進室」を発足させました。
私たち労働組合の周辺も無関係ではありません。保育や介護、医療現場、建設労働の現場には多くの外国籍労働者が働いています。しかもほぼ最低賃金で。「この人たちがいるから賃金が上がらない」ことが無いのは私たち労働組合が一番よく知っています。
賃金が低いのは最低賃金が上がらないからです。賃金が低いのは、大企業が中小企業へ単価引き下げの圧力をかけているからです。日本人が就職できないのは低賃金で働く労働者を企業が求めているからです。
外国人労働者は、低賃金・重労働の日本人が避ける現場で働いてくれているのです。国民の困難は自民・公明政権が作り出したものであり、外国人のせいにするのは本末転倒です。
私たち日本の労働運動は、この人たちと連帯して、労働条件の改善、賃上げを要求して行くべきではないでしょうか。
世界の八時間労働の実現も労働組合が闘って勝取りました。選挙が終わって、厚生労働省は労働時間の規制緩和を進めようとしています。「残業を希望している人は残業をしてもよい」と自己責任で過労死ラインを超えた残業を可能とするのです。

Business people, cheering, waving flags, men and women, smiling
私は選挙結果を受けて、いまこそ労働者が団結し、自分たちの賃上げと労働時間の短縮で、家族や自分のための自由な時間を獲得できる運動に取組むべきだとの感を強くしました。個人の雑感です。(福田かづこ)