旅で見た世界の事情‐5

軍隊を持たないコスタリカ

コスタリカは豊かな自然環境や生態系に恵まれた「エコツーリズム先進国」として知られています。憲法に常備軍禁止を明記し、軍隊を持たない国としても有名です。

 コスタリカ観光は、まず、砂の岬を意味するブンタレナスで下船。初日はリバークルーズで大きなワニやいろいろな水鳥を見て、熱帯雨林をゴンドラでの空中遊覧で上から観た後、マヌエルアントニオ国立公園内にあるホテルに到着。ホテル上空では30キロのナマケモノを釣り上げることもあるという大鷲が舞っていました。

 翌日は三時間のウオーキング。自然観察です。葉の裏に隠れている3センチくらいのコウモリや小枝にいる5ミリくらいの七色バッタ、赤い目をしているアマガエルなど、ホロスコープでなければ見つけることができない小さな動物をガイドが説明してくれました。

 この公園では三匹のナマケモノに出会いました。日本では動かないのがナマケモノだと思われていますが、三匹とも何かを食べたり、動きまわっていたりしました。皆で、私たちの方がナマケモノだと大笑いしました。

 次の日、ロス・ケツァーレス国立公園で、幻の鳥「ケツァール」観察にトライしました。標高2300mから3000mが生息地で、防寒着が必要です。幻の鳥と言うからには、姿は見えずとも声は聞きたいと思っていましたが、なんと観ることができたのです。緑色の体で、赤い胸を持ち、肉眼でも確認できました。飛び去る姿も素晴らしく、写真を撮るのも忘れて見入っていました。昼食のレストランの庭先では多くのハチドリが蜜を求めて集まっていました。

 首都サンホセで、軍隊を無くす宣言をした博物館(写真)やパリのオペラ座を模して造られた国立劇場や植物園などを観光しました。ディナーはサンホセの夜景が見える丘の上のレストランで、地元のダンスを見ながらの食事は今でも目に焼き付いています。

 私たちのガイドは日本人で、コスタリカには300人が住んでいること、自分も現地で生まれ。ここで20数年生きてきたと話していたので、軍隊のことを聞いてみましたが、「今まで軍隊が必要だと思ったことは無い。」「小さいころからそういう教育を受けてきた。」と話してくれました。まさに小さい時からの教育は大事だと思いました。そして、平和でなければ旅行もできないと感じました。            宮田清志

 

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