労働相談 ビル清掃労働者から相談

早出の賃金を支払わせる
Sさんは75歳、10年以上T社が請け負っている大規模病院小児科で早朝から清掃の仕事をしており、昨年12月29日をもって退職することを決めました。
Sさんは仕事を時間通りに始めるため、早出をしてきました。この早出の時間の賃金支払いについて、以前会社と交渉し、内30分は認められたものの、20分は無報酬のままでした。
今回退職するにあたって、労働組合に相談しようと考え、CU三多摩に加入している知人に相談。友人のアドバイスを受け、昨年12月に相談に来所されました。
Sさんはタイムカードを毎月携帯で撮って、1年9カ月分の記録を持っていました。現在賃金債権の時効は3年です。そこで、Sさんに、タイムカードの写しで未払い分を計算すること、その際、記録のない日は20分として、1年3カ月分の推計をまとめるようアドバイスしました。
2025年1月に団体交渉を設定しました。交渉では賃金の不払いは労基法違反であり(120条1号)、30万円以下の罰金が科せられる犯罪行為であることを訴えました。そして、以前の交渉で、早出をしなければ決められた時刻に仕事が開始できないことを会社側はSさんから聞いて知っており、黙示の指示であること。労基法108条には使用者は実労働時間を把握し、把握した時間に従って賃金を支払う義務があるとなっていることを主張。会社側の回答は不十分で、再度話し合った結果、上積みをして解決しました。
今回の事件では本人が早出時間を記録していたことと、過去に早出の事で交渉した経過があることがポイントでした。残業時間の未払いなどは記録を取っておくことが何よりも肝心です。