朝日生命事件勝利和解報告集会開かれる

 

2025年2月9日、朝日生命の障がい者雇止めを撤回させる会はマロンホールで『勝利和解報告集会』を開きました。

たたかってよかったと思える人生を歩んでほしい

冒頭呼びかけ人の一人CU東京本部の佐藤義見委員長が、「勝利報告をできることを嬉しく思います。この勝利の源は何よりもNさんが一貫して、仲間のためにがんばると決意していたことにあります。そして、CUも一緒になって、学習し、知恵を出し合って頑張りました。今後、Nさんが『闘ってよかった』と思える人生を歩んでいただきたい。」とあいさつをしました。

Nさんの代理人として共にたたかった 尾林・白神両弁護士の報告

始めに報告に立った白神優理子弁護士は、この闘いの意義として、『障害者権利条約』や『障害者の雇用の促進に関する法律』などの法律に裏付けられ、障がい者の働く権利を奪うことは許されないということを示したことだと強調しました。そして、朝日生命の非道さを明らかにし、本人が声を上げ続けたことが重要だったとも。さらに、労働審判当日裁判官が企業側にいかに厳しく詰め寄ったかを具体的に話してくれました。
次に尾林芳匡弁護士は、障がい者の雇用を扱ったことは初めてだったが、障害者の年金受給権を巡る裁判を闘ったことがある。その時の経験が、今度の事件に役に立ったと述べられました。そして、本人が様々な機関に相談しても何も進まず、CUに加入できたことが幸いしたとも。労働審判では裁判官が「いつ休職を命じられたのか」と尋ねてきたので説明したら、裁判官は会社側に「いきなり出勤を禁止して、賃金が出なくなるような制度は会社の就業規則にないのではないか」と会社の誤りを指摘し、早期の解決を主導したと話されました。
尾林弁護士は労働組合の加入率にも触れ、朝日生命事件が契機となり、障がい者の権利保障が前に進むように、CUがますます多くの相談を受け、働く者の権利を守る労働組合として発展していくことを願っていますと結ばれました。
報告集会にはNさんとCU東京三多摩地本をつないだ日本共産党の多摩市議会議員橋本由美子さんからメッセージが届きました。 → 詳細は先頭ページの動画をご覧ください。

公正な結果を得ることができました

最後に、Nさん本人から「事実を明らかにし、公正な結果を得ることができました。」とお礼の言葉が述べられました。そして、朝日生命が積極的に障がい者雇用の改善に取り組むことを願うとして、もし同じような事態が繰り返されれば、私自身の事実を公表し世間に広く訴えることも検討するとも。そして、この経験を糧に前向きに歩んでいくとの決意を述べました。

会場からの発言

会場からも数人が発言。CU東京本部の白滝書記長が、朝日生命事件を知って、相談が寄せられた。脳梗塞で倒れ職場に復帰したが、配慮がなされず退職に追い込まれた。団体交渉で会社側が非を認め、解決に向かっていると報告しました。
また、CU三多摩から大江書記長が、これまで相談に乗ってきた障がい者の働く権利を守る闘いについて報告。さらに、障害をかかえて働いている方や東京都の労働行政の経験者の方の発言もありました。
集会の最後に、呼びかけ人の一人CU三多摩の宮田清志委員長が、この闘いを広げていくと述べ、『朝日生命の障がい者雇止めを撤回させる会』の解散を告げて集会を終わりました。
CU三多摩の呼びかけに応えてくださったCU東京傘下の各支部の皆さん、東京土建多摩地域各支部の皆さん本当にありがとうございました。会には24団体、88人の個人の皆さんが参加されました。
重ねてお礼を申し上げます。