理研の非正規研究員の大量雇止めの違法を許すな!

理研が本年3月末に380人の雇止め

埼玉県和光市にある、理研(国立研究開発法人理化学研究所)の理事長は、本年3月末に非正規の研究員380人の大量雇止めを強行しようとしています。目的は、労契法18条の無期雇用転換を阻止することにあります。文科省の管轄下にある法人が、法律違反を公然と強行しようとしていることは許せませんが、理研は日本の科学研究をけん引してきた研究所であり、これほど大量の研究者を切り捨てることは、日本の科学研究の大きな損失になることは明らかです。

以下は、「理研の非正規雇用問題を解決するネットワーク」は次の訴えを行い、厚生労働大臣、文部科学大臣あてのインターネット署名(change.org)への協力を呼び掛けています。

市民のみなさん。

 理化学研究所は3月末に10年の雇用上限を口実にして、380人の雇い止めを労働組合の反対を押し切って強行しようとしています。これにより多数の研究プロジェクトが中断することになり、日本の科学研究に大打撃を与えることになります(1)。

 理研が雇い止めする狙いは、有期契約(期間の定めがある労働契約)から無期雇用(期間の定めの無い)に転換する権利(無期転換ルール)を研究者に与えないことにあります(2)。

 こうした無期転換ルールの適用を意図的に避けることを目的とした研究者の雇い止めは、理研に限らず他の大学や研究開発法人等でも問題となっています。文部科学省はこうしたことは「労働契約法の趣旨に照らしての望ましいものではない」とする通知を昨年11月7日に発しました。

 ところが文科省は、この通知の中で、理研が昨年9月30日に発した「新しい人事施策の導入について」を改善に向けた取り組み例として例示したのです(3)。これでは理研が行おうとしている380人の雇い止めに、文科省がお墨付きを与え、後押しをすることになります(4)。

 理化学研究所労働組合が理研当局に雇い止めの撤回を団体交渉で求めても、”文部科学省が認めているから”と全く取り合わなくなっています。

 昨年12月、理研労が文科省に”理研の雇い止めに手を貸すな”と要請しましたが、まったく聞く耳を持ちませんでした。

 380人の研究者らはいずれも税金で育成された”頭脳”であり、国民の大切な共有財産です。

 ある研究プロジェクトのチームリーダーは、雇い止め期日が近づくもとで、外資系企業に転職されました。まさに”日本の頭脳流出”、”研究者の使い捨て”です(5)。

キャンペーン 文部科学省は理研の違法行為に手を貸すな インターネット署名(chenge.org) はここをクリックしてください。